屋外ビューベーストナビゲーションにおける上空画像の利用

概要

環境の変化や移動物体の多い地表付近に対し,上方向の視界は常にクリアでオクルージョンがほとんどない.我々は,鉛直上向きの魚眼カメラで撮影した上空画像を利用し,屋外移動ロボットのビューベーストナビゲーションを行った.直射日光の影響を緩和するためのマスク処理と,季節変化によって葉の量が減少しても樹木の領域を明瞭に抽出するための収縮処理を活用し,さらにデッドレコニングと融合することで,あらかじめ教示した経路上空画像とのマッチングによりロバストに自己位置と方位角を認識する手法を開発した.屋外1kmのコースで自律経路追従実験を行い,GPSを用いた場合と同等またはそれ以上の精度でナビゲーションが可能であることを実証した.

収録
第13回画像の認識・理解シンポジウム (MIRU2010)